京都へ…気分はシンデレラ♪

京大新年会に行ってきました。
思い返せば初めて行った3年前、舞台に立たせてもらった一昨年、しばらく舞台から離れる前の舞台だった去年とそれぞれ思い出深い。いいなあ、河村能楽堂。楽屋や通り道で2回くらいコケたけど(京都の日本家屋らしく、狭くて階段が急なのです…しかも私の袴はすそが長いし)。
「シンデレラ♪」とかぬかしているのは。18切符を愛用して京都に行く途中の乗り換え地点・米原にて、靴を落としたのです…ホームに。次の電車がもう向かいのホームで待機していたので間に合わないんじゃないかとかなり焦りました。ちょっとカパカパして脱げやすい靴で、なんか脱げちゃって落ちてしまいまったのです。一緒にいた東大ゑちゃんに急いで駅員さんを呼んでもらい、出てきたのは…噂にだけ聞いたことがあった長いマジックハンド!(先にはさみの付いている長い棒)うわ〜初めて見たかも!みごと私の靴はそのはさみにはさまれて引き上げられました。電車に慌てていたので御礼もそこそこに立ち去ってしまいましたが、駅員さんどうもありがとうございました!お手数をおかけしました。実は電車の時間、ゆとりありましたね。。
京都に行くまでの道はゑちゃんやY君と新作能の構想を練り、能「カイガラムシ」を完成させる(笑)。(ちなみに第一案は「ミミズ供養」でした)カイガラムシというのはアブラムシみたいな虫のことだそうで、ゑちゃんの研究対象です。ゑちゃんには「キビキビ日記」を書けとおだてられ、ちょっとその気になる(笑)そういえば私、繰り返し語が好きらしい。頻出単語:なかなか、しばしば、いろいろ、まあまあ、他。
舞台では実は私の出番が学生の大トリで、焦る焦る…(会の本当の最終演目は先生の番外仕舞)。なんで私なんかがそんな役をやることにいじめですかそんな役は京大の人がやってくださいよ頼みますよ代わってくださいよ。と色々言ってみましたが、無駄な抵抗でした。仕方がないので当面は観客に専念。
名古屋の学生ではいない喜多流の仕舞(今回とても印象的でした)や、同じ観世流でも人によって会によって違う仕舞、素謡に舞囃子にとみていてとても面白いのですが、しかし11時半〜18時半と長い会のため…足がキツイ。正座が・・慣れているとはいえ。。(河村能楽堂は観客席がお座敷なのです)移動したりすきを見て楽屋で一休みしたりしつつ見る。
そして舞台は…緊張しました。いつもより声が高かったんじゃなかろうかと思います。ビデオ見てないし周りから感想も聞かずじまいなのでよく分かりませんが…はあ。どんなもんだったんだろう。それとも相変わらず私は「眉一つ動かさず」みたいな感じで舞っていたのだろうか。扇を動かす型が多いのに、寒さとたぶん緊張もあって手が冷えて動きにくくてヒヤっとしました。足の運びがスムーズじゃなかったなと思う、ドタドタ足音が立っていた。皇帝の役(正確には、夢を見ていてその中で皇帝になっている青年の役)なので、悠然としたいと思っていたんだけどなあ。「剛(つよ)い」というものの中でも、龍神の剛さ、武士の剛さといろいろあって、皇帝ならばゆとりの剛さだろうと考えて。絶大な権力を手に入れ、自信を持った人間には、あからさまな、見せつけるような剛さは必要ない。むしろゆったりとしていながらそのオーラで威圧する感じ、ましてや贅沢な風情を楽しんでいる場面だし…など。しかし口先でそんなことを言っても舞台でガクガクしてるようなやつには無理だろ、って話でした。嗚呼。
次のお稽古からは、いよいよ学生最後の舞台、春の四大学交流会にむけての演目に入ります。船弁慶(後)の舞囃子のシテ。再び長刀振ります。4年生合同舞囃子のシテ、名誉ある役をまわして頂いて本当にありがとう。よろしくお願いします。