さらぬ別れ

私のうちの住所はかなりシンプルだが、よく間違われる。本来は入らない「町」が入っていたり、「地」が「池」にされていたりする。
前者の間違いがある、けれども大変な達筆で、知らない人からのハガキを受け取った。私の高校時代の恩師の配偶者さんからである。彼女は昨夏急逝しました、と。そのハガキは私からの遅い年賀状への返事だったのだ。お元気ですか?また遊びに行かせてください、なんてのん気なことが書かれた年賀状だった。
実は1年の時には自演会にも来てくださった先生だった。それではあのときに見所でちらりとお見かけして会釈したのが最後だったということになるだろうか。
なんで、刈高の先生、私が好きだった先生がもう二人も亡くなってるんだろう。一人は在学中に。どちらも病気での急逝。
誰のこと?と気になるかもしれない刈高生へ(顔見知りだけでなく、予想以上に「刈高」のキーワードでここを訪れている人が多いので。刈高生とは限らないけど)。図書室司書のM先生です。私と同時(2003年)かもう一年後に定年退職された先生です。
ああそうだ、「ご冥福をお祈りします」と書かなくちゃと、20分くらいぼうっとしていたらようやく分かった。
先生、とても残念です。教室から軽くはみ出していた私たちにとって、図書室は本当に楽しい居場所でした。定年後の第二の人生がいよいよこれからというところだったかと思います。ご冥福をお祈りします。