The reason why…

唐突に。なぜ私は刈高が好きなのか。刈高ってのは私の出身校です。県立、校訓「質実剛健」を地でいくお堅い学校。
いろいろ、欠点は感じる。管理教育(例えば私が2年の時はマフラー、カーディガン、紺ソク、ルーズ等全部禁止…今は全部OKになったけど。服装検査もけっこううるさい)。予備校的。教育学的に見たら、決していい教育じゃなかったと思う。すべての照準は大学入試。出るところか出ないところか。大学入試受けない人にはとてもやってられないような授業。それから、結局のところ生徒に自主性はない。1年の最大の行事、刈高祭も一通り終われば先生が取り仕切る。先生の手のひらの上にいるような、「感動」を仕組まれているような感じもした。うまく言えないけど「見ないフリ」をしているような、“暗黙の了解”的なものへの不愉快さもときどき感じた。K先生問題とかの、「もみ消し」の感じ。あと身内意識がかなり強い。よくいえば面倒見がかなりいい。家庭訪問って先生本当にご苦労さまだよね、県立の割にはあちこちから来てるのに。あと同窓会の充実がすごいなと思う。
やや消極的な好きな理由。比較対照の問題。中学はさらに堅かったので(管理教育で有名な市なので…)、そこに比べたら圏内にある高校は全部平気だった。他の候補の学校も似たり寄ったりだった。いい友達ができた。結局これって大きい。学校がかったるくてもこれだけでやっていける。部活も図書室も好きだった。
でも、なんだろう、こういう学校が好きだと思うのは…結局自分に「大丈夫だ」と言ってくれたから、か。私はなんと文句をたれようともこういう刈高に適合的な人間だったな、と思う。大丈夫だ…きちんとしさえすれば、大学に入れる。それだけのことをする。親が特別に教育熱心でなくても、塾に行かなくても、ついて来てくれれば国内の大学入試で戦えるだけの戦力をつける。頑張れば報われる。「恐るるにたらず」と思わせてくれた学校。あヽ矛盾。
なるほど!明確な目標(大学入試)の提示とその達成への指導(学習指導)。目標の提示と資源調達。この偉大な政治的サイクルがきっちり回っていたのか。それは、そのサイクルに乗れさえすれば生きやすく、やりがいだって感じるのは当たり前だったな。政治学政治学
それにやっぱり公立学校のみでどこの大学にも行けるルートが確保されてるっていうのは健全なシステムだと思う。弊害も分かるけど、その健全さ・安定感は好き。そういう「平等」が最近なくなってるようだ。隣の市にできる某中高一貫男子校が今後県内やこの三河地方の高校進学状況にもたらす変化が気になる。この伝統と堅実好きの地方の、「県立ブランド」を揺るがすのか?!